家を借りると数年間はその部屋で暮らすことになるため、物件選びでは失敗したくないと強く思う方も多いでしょう。そんな時に有効なのが、内見予約です。内見で実際の部屋を確認できれば、引越し後に後悔するリスクを減らすこともできます。そこで今回は、内見の流れやチェックすべきポイントを解説します。

この記事を書いた人
高橋 恵衣

25年以上文京区在中。保育園はたんぽぽ保育園。小学校は湯島小学校。文京区で長い期間を過ごし、文京区(特に本郷・湯島)に詳しく、ナミエ・エステートに所属し、専属ライターとして不動産業に携わり、お客様に本郷・湯島の素晴らしさを伝える。

内見って?

内見とは、賃貸契約を結ぶ前に物件を訪問して、間取りや設備等を確認することです。物件紹介の時点では写真や図面でしか確認できない家の様子を、細かくチェックすることができます。

内見は無料の見学サービスなので、何件見学しても費用を請求されることはありません。また、内見後に物件契約を強制されることもないので、気になる物件があれば予算より高い物件でも見学することができます。

内見は必須か

数ある物件の中から気になるものがあれば、内見を行うのが一般的です。しかし、内見をしていないから契約の申し込みができないわけではありません。特に進学や転勤等で遠方の地に引っ越す場合、内見のために移動することが困難なことも多々あります。事情がある場合は不動産会社に相談をすれば、内見をしなくても契約が可能です。

ただし、面倒だからと言って、内見をしないで契約を進めてしまうのはおすすめできません。Webサイトで確認できる写真は限られており、都合が悪い部分は撮影していなかったり、光の加減で綺麗に見えるだけだったりすることがあるからです。

今は外出を控える世間の動きも相まって、不動産会社のWebサイト上でオンライン内見ができる物件も増えてきています。オンライン内見は写真とは違い、360度カメラで部屋の好きな場所を見渡せるものです。このようなサービスを利用して一度は部屋の様子を確認しておけば、実際に住みはじめてから後悔するリスクも減らせるでしょう。

文京区で内見を行うまでの流れ

実際に内見を行うまでの流れや当日の動きを解説します。

内見の予約

まず、気になる物件が見つかったら内見の予約を行います。不動産会社で物件の紹介を受けてる場合は当日中に内見が可能な場合もありますが、一般的には予約が必要です。Webサイトで予約することもできるため、気軽に申し込んでみましょう。

内見したい物件がたくさんある場合は相談すれば、1日で複数の物件を見ることも可能です。ただし、移動や見学時間を考えると、1日で見れる物件の数は3件から5件程度になります。それ以上は各物件の印象が薄くなるだけでなく、疲労によって正しい判断が困難になってしまうでしょう。知らない家を見て回る内見は、想像より疲れるものです。見たい物件が多い場合は、相談をして2日間などの日程を組んで回るのが無難です。

当日は不動産会社へ向かう

内見の当日は、まず予約をした不動産会社へ向かいます。担当者と一緒に回ることになるため、車や自転車を用意してくれる場合がほとんどです。道中で周辺のお店や街並みを紹介してくれるので、実際に街で生活する様子を想像しながら内見に臨むことができます。多忙で時間が取れない場合は、物件に現地集合することも可能です。

契約の申し込みを行う

内見後に住みたい家が見つかれば、賃貸契約を結ぶための申し込みを行うことができます。内見ができる物件はまだ借りる人が決まっていない物件なため、内見後すぐに申し込みを行えば家を借りられる可能性も高くなります。人気の物件の場合は時間を置くとすぐに埋まってしまうことがあるので、どうしても住みたい家があれば早めに申し込みを行ってください。

内見に必要な物

内見では、家の中に入って実際の雰囲気や設備を確認することができます。何件も見て回ると家の印象を忘れてしまうこともあるため、メモ帳やペンを持っていくといいでしょう。また、メジャーやコンパスを用意しておけば、寸法や採光を確認することもできます。内見後に他の家と比較できるように、できるだけ記録を残すことが重要です。

内見時にあると便利な物は、下記の通りです。
・部屋の間取り図
・ペン
・メジャー
・スマートフォン(カメラ・コンパス)
・スリッパ

スリッパは不動産会社が用意してくれることも多いですが、気になる方は折り畳みのものを持っていくと安心です。

用意しておくと便利な物

また、内見後にそのまま賃貸契約の申し込みをする予定がある場合は、以下の書類も持っていくとスムーズに手続きすることができます。不動産会社によって必要な書類が異なるため、今回紹介するのは一般的な書類です。実際は申し込み前に不動産会社へ確認してください。

・顔写真付きの身分証明書(保険証や免許証やパスポート等)運転免許証があればそれで問題ありません
・住民票の写し
・収入証明書のコピー
・印鑑

特に住民票は平日しか発行できない自治体が多く、家を借りる場合に必ず必要になる書類です。事前に用意しておくと手間を省くことができるので、時間がある時に発行しておきましょう。

内見はなにを見たらいい?

ここからは具体的に、内見で賃貸を訪問した時にチェックした方がいいポイントを解説します。内見で確認する部分は、大きく分けて以下の3つです。

・室内の様子
・部屋の設備
・周辺環境の3つ

内見のチェックポイント① 室内の様子

まずは、室内の様子を確認する時にチェックすべきポイントを解説します。

間取り・部屋の雰囲気

図面の間取りと実際の部屋の作りを比較して、生活する時の想像をしてみることが大切です。初めて家を借りる場合は難しいかもしれませんが、自室にあるものを内見している部屋の中に置く事を想像して、生活しやすそうか考えてみてください。住みやすさや居心地の良さは人によって違うので、直観で感じたことも重要です。

水まわり

水まわりでは、キッチンや風呂、トイレを見て回ります。異臭がしないか、水が流れるかなどを確認してください。また、お風呂やトイレは広さや清潔さも重要です。綺麗好きな方は特に水まわりを重点的にチェックして、引越し後に後悔しないようにしましょう。

ドアや窓の立て付け、傾き

古い家だとドアや窓の開け閉めがしづらかったり、床が軋んだりすることがあります。そもそもドアがきちんと閉まらない場合は、建物が歪んでいる可能性も考えられるため、開け閉めして確認しましょう。特に家賃を抑えようとして安い物件を内見している場合は、特に注意してください。

日当たり・ベランダ

ワンルームのアパートやマンションだとベランダがなく、外に洗濯物を干すスペースがないことがあります。室内外に干せる場所があるのか確認しておかないと、住みはじめてから不便に感じることもあるでしょう。また、日当たりが悪いことを知らずに契約してしまうと、外に干しても洗濯物が乾かなくなってしまいます。

大型荷物を運べるのか

マンションやアパートの場合、入口の広さや部屋までの階段、エレベーターの幅を確認しておくことも大切です。大型家具・家電の搬入が難しいと小さいものを買い直さなければいけなくなったり、引っ越し費用が高くなったりします。特に階段しかないアパート・マンションは高くなりがちなため、注意しましょう。

内見のチェックポイント② 部屋の設備

続いて、部屋の設備面でチェックするポイントです。

備品の種類

賃貸によっては、元々エアコンやガスコンロが付いている物件もあります。エアコンはどの部屋についていて、どのくらい古い型番なのかもチェックしましょう。古いものだと電気代が高いだけでなく、住んでいる間に故障する可能性もあります。

また、引越し後にインターネット回線を引く予定がある方は、光回線等の工事が入っているかも見ておきましょう。自由に回線契約をしていい物件なのか、携帯の電波が悪くないか等も合わせて確認が必要です。

コンセントの数や位置

コンセントのある場所によって、大型家電の配置はある程度決まります。無理なく家電を配置できる数や位置なのかチェックしておくと、引越し後もスムーズにレイアウトすることができます。

収納の数や広さ

備え付けの収納があるかどうかは、賃貸を選ぶ上で重要です。部屋が狭くても収納が豊富な物件は住みやすいことが多く、反対に広いだけで収納がほとんどない家は自分で衣装ケースやカラーボックス等を用意する必要があります。結果として部屋が狭くなるおそれもあるため、自分の所持品と備え付け収納が合っているか確認しましょう。

内見のチェックポイント③ 周辺環境

最後にチェックするポイントは、周辺環境です。これは内見に訪れないと分からない部分なので、ついでに確認しておくといいでしょう。

近隣住民の雰囲気

どの程度の生活音をうるさいと感じるかは、人それぞれです。生活時間の違いや物音は隣人とのトラブルの元なので、周り住んでいるのがどんな人なのか意識してみましょう。街を歩いている層を見るだけでも、子供連れが多いのか学生が多いのか等は判断できます。

共用部分

アパートやマンションの場合、ポストやゴミ捨て場、通路等の共用部分も歩きながらチェックしておきましょう。共用部分が汚れていたり、ポストの中身が溢れている世帯が多い場合は、あまり治安が良くない可能性があります。

スーパー・コンビニ等の距離

内見は物件に意識が向きがちですが、立地も重要です。初めて訪れる街の場合は、利用する機会の多いコンビニや飲食店、スーパー、ドラッグストアがどのくらいの距離に何件あるのかも確認しておきましょう。坂が多い、道が狭いといった街の特徴も把握していれば、引越し前に準備することもできます。

まとめ

今回は、内見の流れやチェックすべきポイントについて解説してきました。確認すべきポイントが多すぎて面倒に感じる方もいるかもしれませんが、賃貸契約は数十万という大金を支払う契約です。また、一度契約すると2年間は住み続ける制約がある物件もあります。いざ住み始めてから後悔しないように、内見で入念にチェックすることは大切です。「どんな部屋でも住めればいい」と考えている方の中にも何らかの基準があるはずなので、内見した物件が基準に達しているかを確認してみてください。

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